住宅ローンの滞納により家を売却する場合、任意売却か競売かを選択する必要があります。
しかし、両者の違いについて理解していない方も中にはいらっしゃいますよね。
そこで今回は、任意売却と競売の違いとそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
ぜひ、参考にしてください。
□任意売却と競売の違いをご紹介!
任意売却と競売には、さまざまな違いがあります。
ここでは、両者にどのような違いがあるのかを4つ紹介します。
1つ目は、売却金額の違いです。
競売を行う場合は、売却価格は一般的な不動産市場における7割から8割の金額に設定されるのがほとんどです。
それに比べて任意売却は、競売よりも高い値で売却できる特徴があります。
2つ目は、裁判所が関与しているかどうかです。
任意売却は、裁判所とは関係なく債務者と金融機関が共同して家を売却します。
しかし、競売では裁判所が金融機関の許可を下した上で、強制的に家が売却されます。
3つ目は、引っ越し費用を出してもらえるかどうかです。
任意売却を行うと、30万円ほどの引っ越し費用を売却代金から出してもらえる可能性があります。
一方の競売では、引っ越し費用は出ないため注意が必要です。
4つ目は、プライバシーに関する影響です。
競売では、強制的に家の売却が行われるため、家内部の調査や家周辺の調査のために裁判官や入札を検討している人が訪れるため、プライバシーに影響を及ぼすことがあります。
任意売却では通常の売却法と変わりないため、プライバシーに関する影響はありません。
□任意売却と競売のメリットとデメリットとは?
任意売却と競売の違いを理解するためには、それぞれのメリットとデメリットを知っておくことも大切です。
ここでは、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
*任意売却のメリットとデメリット
まずは、任意売却のメリットとデメリットについてです。
メリットには、競売に比べると売却価格は高くなるということがあります。
なぜなら、オークション形式で価格が決定する競売に比べ、任意売却では一般的な売却法と同じ相場で買主を探せるからです。
競売価格が異なると、その分ローン返済に当てられる価格も変わってくるため、任意売却の最大のメリットであると言えます。
一方、デメリットとして、思い通りに売却が進まないことがあります。
物件や相場によっては、なかなか買主が見つからず思い通りに売却できない場合があります。
競売のように入札して売却される訳ではないため、売却できない場合はその都度価格を見直していく必要があります。
*競売のメリットとデメリット
続いては、競売のメリットとデメリットについてです。
競売には、売却の際の手間を必要としないメリットがあります。
法的に競売が進んでいくため、債務者は売却の手続きをする必要がありません。
そのため、何もしなくても自然と売却が進んでいきます。
しかし、物件の情報が一般的に公開されるというデメリットも存在します。
競売にかけられると、インターネット上に家の情報が一般公開されます。
もし仮に知り合いに見られてしまうと、競売にかけられていることを知られてしまうこともあるため、プライバシーを保護しにくいと言えるでしょう。
□まとめ
今回は、任意売却と競売の違いとそれぞれのメリットとデメリットをご紹介しました。
任意売却と競売は、それぞれ異なる特徴やメリットとデメリットが存在します。
両者を比較して、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。